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クリスマスの願いごと 大人 20-28


めざす家に到着すると、さあ仕事じゃ。


エントツから、といいたいところじゃが、
近頃はエントツのない家が多いから大変じゃ。
なんとか家に入りプレゼントを置いたら、
すぐ次の子の家にいかなきゃならん。
プレゼントのリストは、
子供たちの名前でいっぱいじゃ。


こんどは警備会社のパンフレットかな?
と さくらちゃんは思いました。
『サンタクロースも入れない防犯装置』じゃ、
サンタクロースがかわいそうです。


目のまわるような夜を過ごして、
クリスマスの朝に帰ってくるころは、
もうへとへとじゃが気分はそう快じゃ。
この一夜のために、一年を過ごしておるからな。
わしは妻に子供たちの様子を話してやる。
あの子は今年もいい子にしておったよ、
というと、妻もとても嬉しそうじゃ。
そうそう、わしは さくらちゃんの、子供のときの
寝顔を見たこともあるんじゃよ。


結婚案内のパンフレットだったのか、
と さくらちゃんは思いました。
でもサンタクロースにもおくさんがいるなんて!


クリスマスの前には、
たくさんのおもちゃを作る仕事がわしを待っておる。
家では、一日中にぎやかな音がしているが、
それはおもちゃを作る音なんじゃ。


こんどは隣町にできた大きなおもちゃやさんかな?
と さくらちゃんは考えました。
そして子供のころ、目が覚めると、
きまって枕元に置かれていた
プレゼントのことを思いうかべました。
昨夜までなかったおもちゃが、朝そこにあるのは、
とても不思議で、魔法のようでした。


さくらちゃん、おまえさんは
もうおもちゃで遊ぶ子供ではないが、
今回のクリスマスには、
特別にプレゼントをあげることにしよう。
はてさて、何だと思うかね?
この手紙を最後まで読んでくれればわかるが、
それはまだ秘密じゃ。